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設立の趣旨
はじめに
地方財政は年々厳しさを増し、各自治体にとっては、財政問題は極めて重要な行政課題となっております。折から三位一体改革の一環として地方への税源移譲も予定されており、今後、本格的な少子高齢社会を迎える中で、高度・多様化する住民ニーズに的確に応えていくためには、その財源である税を適正に確保することが求められています。
このような中、愛媛県及び県内全市町は協働して税収確保を促進するため、平成16年度から具体的対策の協議を始め、平成16年12月に茨城型の広域的滞納整理組織の設立を前提に「愛媛地方税整理回収機構(仮称)設立検討会議」を設置し、機構の基本案をとりまとめ、1年間の具体的な設立準備期間を経て、平成18年4月、全市町参加の一部事務組合「愛媛地方税滞納整理機構」を設立しました。
設立の背景
県内市町の滞納額は、年々増加を続け、平成16年度末で約136億円(平成5年度の2.3倍)、また徴収率は91.7%(平成5年度から約3.5%低下)となるなど県内市町の徴収状況は悪化しています。
滞納整理を促進するためには、差押えなどの滞納処分の実施が不可欠ですが、市町においては「住民と身近で厳しい処分がとりにくい」ことや「専門職員やノウハウの不足」から差押まで実施している県内市町は僅かとなっています。
設立経過の概要
年月日 | 事柄 |
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平成16年8月27日 | 県と市町村が滞納整理について連携して取組むため、事務レベルで「滞納整理連携強化勉強会」を設立、第1回勉強会を開催 |
平成16年9月22日 | 第2回勉強会を開催し、「滞納整理の現状」について討議 |
平成16年10月8日 | 第3回勉強会を開催し、「特例滞納処分」「滞納整理組織」等について検討 |
平成16年10月28日~29日 | 第4回勉強会を開催し、「茨城租税債権管理機構」を視察、現地で勉強会を開催 |
平成16年11月11日 | 第5回勉強会(最終)を開催し、勉強会として「茨城型の滞納整理機構が必要」との検討結果をとりまとめる。 |
平成16年11月~12月 | 県内主要市町に対して広域的滞納整理機構設立に関して意向確認 |
平成16年12月27日 | 茨城型の広域的滞納整理機構設立に向けて「愛媛地方税整理回収機構(仮称)設立検討会議」を設立、第1回会議を開催、「機構設立の方向性について」協議 |
平成17年2月17日 | 第2回検討会議を開催し、「機構素案」について協議 |
平成17年3月29日 | 第3回検討会議(最終)を開催し、「機構最終案」を了承 |
平成17年4月1日 | 市町から10名の派遣職員を受入れ、県職員2名と合わせて県税務課に「機構設立準備係」を設置するとともに、「地方税滞納整理機構設立準備班」を訓令設置 |
平成17年6月7日~9日 | 第1回の地区別説明及び意見交換会を開催 |
平成17年10月 | 機構への最終参加確認聴取 |
平成17年10月19日~25日 | 第2回地区別説明会を開催 |
平成17年12月 |
市町議会で議決 |
平成18年1月16日 | 許可申請 |
平成18年2月3日 | 設立許可 |
平成18年1月~2月頃 | 県下一斉移管予告実施 |
平成18年4月1日 | 愛媛地方税滞納整理機構設立 |